Franz von Stuck “Die Sunde”1893 人間存在の奥底を描き出した、ラファエロさえしのぐような天才的な作品
カロッサ「美しき惑いの年」 巨大な蛇体を纏う白い裸身を惜しげなくさらし、闇の中から微笑む女 彼女の名はエヴァ。すべての人類の母であると同時に「原罪」をもたらした女である。 蛇はエヴァを誘惑し、快楽の世界へ導く。 |
Franz von Stuck “Sensuality”1891 |
蛇と逸楽を分かち合う女 もはやそこにアダムの入り込む余地はない。 |
歓喜の表情を浮かべる女 蛇はそれまで彼女が知らなかった喜びを与えている… |
Franz von Stuck “Die Sunde” |
Franz von Stuck “Die Sunde” |
蛇は男性自身の象徴とされるが、 同時にアダムの前妻で男への従属を嫌い自らエデンを去ったリリスの姿でもある。 「蛇と女」の姿はリリスとエヴァの共犯関係 すなわちlesbianismを描いたものでもあるのだ。 |